佐々木 正旭

「好きなこと、やりたいことを追いかけよう」

まめなでパティシエをしている佐々木です。
まめなに初めて来たのは2020年12月27日でした。既にまめなに出入りしていた高校時代からの友人に連れられての大崎下島初来島でした。何の説明も受けないまま地域の人たちと餅つきをしたのを覚えています。

その後何度かまめなを訪れましたが、最初は友人からもまめなの説明を一切受けてないままで何をしている団体かも分からない状態でした。

ある時友人から「レモンのスイーツと柑橘畑の土を使った備前焼のお皿を一緒に楽しむイベントをするから、お菓子をつくってくれないか」と頼まれ、パティシエとしてそのイベントに参加することになりました。その時目指したのは「誰でも」簡単に再現でき、かつクオリティの高いスイーツでした。
このイベントをしたことで自分がこの島でできることは何だろうと考えるようになりました。そう思っていたところ、更科さんからまめな食堂をやるからマネジメントしてみないかと声をかけていただき、キッチンカーの拠点を探していたこともあり、二つ返事で引き受けました。

食堂の担当者を引き受けたものの、当時、食堂スペースは病院時代の古い家具が残った物置と化しており、とても一人では片付けられませんでした。かといってその時の自分には周りを巻き込む力もなく、誰の手伝いもなく困っていました。 事態が本格的に動き出したのは2022年1月の正式オープンが決まってからでした。急ピッチで人を集め、なんとか内装を整えオープンを迎えました。しかし、ふたを開けてみれば、食堂に対するスタッフの考えに個人差があったり、人手不足で少数のスタッフに負担が偏ってしまっていたりと、問題も多くありました。そんなツケが溜まって、オープン3日目にして精神的に疲れてしまった僕は食堂を離脱することになってしまいました。この出来事は、これまでの反省やこれからやるべきことを考えるきっかけになりました。

そして、お菓子作りという自分の本当にやりたかった事に再度立ち戻りました。「柑橘のお菓子づくりの工房を作る」という目標をたて、その第一歩として甘夏のパウンドケーキを作り販売しました。このプロジェクトも一人でするつもりでしたが、最終的にはたくさんの人に手助けしていただきました。

そして、目標の100本を超え130本を完売することができました。

食堂での反省とこのプロジェクトの成功体験は、周りを巻き込んでいくことの大切さを教えてくれました。

現在は、これからこの島でケーキ屋さんを開くべく日々奮闘しております。道端に落ちているみかんを見て「誰かがなんとかすればいいのに」とか、「誰でもできる」レシピを作ろうと考えていた僕ですが、今は少し変わったように思います。

自分の好きなこと、やりたいことを追いかけようと頑張っています。そうすると少しずつ共感や応援ももらえるようになりました。

まめなコモンズは良いところ悪いところあるとは思いますが、面白いことが沢山生まれ実現していっています。一緒になにか面白いことを始めませんか?